これまでの記事では、主に検索エンジン(Google、そしてAI検索)経由での「発見」を中心に解説してきました。しかし海外旅行者、特に若い世代にとっては、InstagramやTikTokも旅先を見つける重要な入口になっています。旅マエの情報収集を、検索ではなくSNSのフィードから始める旅行者も少なくありません。この記事では、SNSで海外ゲストに発見してもらうためのコンテンツ作りの基本を解説します。
なぜSNSが「発見」の場として重要なのか
海外旅行者、特にInstagramやTikTokを日常的に利用する世代は、「〇〇 Japan」「ryokan」といったハッシュタグや、位置情報タグをたどって旅先の候補を見つけることがあります。検索エンジンでの明確な検索意図(すでに何かを探している状態)とは異なり、SNSでは「たまたま見かけて興味を持つ」という、より偶発的な発見が起こる場所です。この特性を理解した上でコンテンツを作ることが重要です。
InstagramとTikTok、それぞれの役割の違い
Instagram は、美しい写真やリールを通じて「行きたい場所リスト」に加えてもらう、いわば旅の候補地を「保存」してもらう役割が強いプラットフォームです。フィード全体の統一感や、洗練されたビジュアルが重視されます。
TikTok は、短尺の動画によって「体験を疑似体験してもらう」拡散力の強いプラットフォームです。フォロワー数に関わらず、コンテンツの内容次第で多くの人に見てもらえる可能性があり、旅館の雰囲気や体験の流れを、テンポよく伝えることが効果的です。
発見されるための基本原則
ハッシュタグ戦略
地域名や施設タイプを表すハッシュタグ(#kyototravel、#ryokan、#onsenなど)を、投稿の内容に合わせて組み合わせましょう。日本語話者向けのハッシュタグだけでなく、海外旅行者が実際に検索・閲覧するであろう英語のハッシュタグを意識することが重要です。
位置情報タグの活用
投稿に位置情報タグを付けることで、その地域を検索している旅行者の目に留まりやすくなります。地味に見えますが、発見のきっかけとして効果的な設定です。
最初の数秒で惹きつける動画構成
TikTokやInstagramリールでは、最初の1〜2秒で興味を引けるかどうかが、最後まで見てもらえるかを大きく左右します。説明から入るのではなく、印象的なビジュアル(湯気の立つ温泉、雪景色の中の宿など)から始める構成を意識しましょう。
一貫したビジュアルトーン
Instagramのフィード全体で、色合いや雰囲気に一貫性を持たせることで、プロフィールを訪れた人に「この宿らしさ」が伝わりやすくなります。
キャプションを英語で(または多言語併記で)書く
日本語のみのキャプションでは、海外の閲覧者には内容が伝わりません。短くても英語のキャプションを添えることで、発見された後の理解にもつながります。
投稿するコンテンツの具体例
- 客室、大浴場、食事など、宿の魅力が伝わるビジュアル
- スタッフや女将の日常、人柄が伝わる自然な瞬間
- 桜や紅葉など、季節ごとの変化
- 布団を敷く様子、お茶を点てる所作など、体験の「舞台裏」や流れ
- 実際に宿泊したゲストの声や様子(許可を得た上で)
こうしたコンテンツは、「英語で「和室」「布団」「大浴場」をどう説明すれば伝わるか」で紹介したような、文化的な背景を伝える文章と組み合わせることで、より深い理解と興味を引き出せます。
気をつけたいポイント
- 過度に演出された投稿より、実際の雰囲気に近い「本物らしさ」が信頼につながる
- 単発の投稿で終わらせず、継続的に発信し続けることが発見の機会を増やす
- コメントやDMへの返信も、信頼構築の一部として丁寧に対応する
まとめ:検索だけでなく、SNSも「発見」の入口として育てる
これまで紹介してきた検索エンジンやAI検索での対策に加えて、InstagramやTikTokといったSNSも、海外ゲストにとって重要な発見の入口です。すべてを完璧にこなす必要はありませんが、まずは一貫したビジュアルと、英語でのキャプションから始めてみることをおすすめします。
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